使用構築の変遷
もうすぐXY発売でBW2環境も終了ということで、BW2で使用した構築を振り返ってみます。
既にこのブログで紹介した構築が大半なので、構築の解説というよりは自分の考え方がどう変化してきたかという話がメインになると思います。特に目立った実績等が有るわけでもないので暇潰しとして読んでいただければ幸いです。
■サザンドラ入りスタン
ポケモン | 持ち物 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|
ボルトロス | 気合の襷 | 10万ボルト | 目覚めるパワー氷 | 蜻蛉返り | 電磁波 | 悪戯心 |
ガブリアス | 拘りスカーフ | 逆鱗 | 地震 | ダブルチョップ | 寝言 | 砂隠れ |
サザンドラ | 命の珠 | 流星群 | 悪の波動 | 大文字 | 気合玉 | 浮遊 |
メタグロス | ノーマルジュエル | 思念の頭突き | バレットパンチ | 大爆発 | ステルスロック | クリアボディ |
ウルガモス | 炎のジュエル | オーバーヒート | 火炎放射 | 虫のさざめき | 蝶の舞 | 炎の体 |
ブルンゲル | 拘り眼鏡 | 潮吹き | 波乗り | シャドーボール | トリック | 貯水 |
BW2で最初に本格的に組んだ構築です。サザンドラ+メタグロスの相性補完からスタートしました。
もともとボルトロスの枠は対天候を意識してユキノオーでしたが、単体性能の低さが気になったのでボルトロスに変更。ボルトロスだけでは対雨等にまだ不安があったため眼鏡ブルンゲルを採用し、雨やカバドリ等に対抗できるようにしました。
組み始めた当初は特に明確なコンセプトは無く単純に相性補完を意識しながら天候相手にも詰まないようにと考えていましたが、ボルトロスを採用した辺りから、序盤はサザンドラやウルガモスの高火力にメタグロスのステルスロックや大爆発を絡めながら相手を崩し、終盤でのウルガモスやスカーフガブリアスの一貫を作る立ち回りを意識するようになりました。
ちなみにガブリアスが砂隠れなのは当時鮫肌ガブリアスを持っていなかったためです。
使用時期:2012年7月〜9月頃
ポケモン | 持ち物 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|
カバルドン | ゴツゴツメット | 地震 | ステルスロック | 吹き飛ばし | 怠ける | 砂起こし |
ドリュウズ | 気合の襷 | 地震 | 岩雪崩 | アイアンヘッド | 剣の舞 | 砂掻き |
ラティオス | 拘り眼鏡 | 流星群 | 竜の波動 | トリック | 寝言 | 浮遊 |
ハッサム | オッカの実 | 蜻蛉返り | バレットパンチ | 剣の舞 | 羽休め | テクニシャン |
キノガッサ | 毒々玉 | ドレインパンチ | ビルドアップ | 身代わり | キノコの胞子 | ポイズンヒール |
ウルガモス | ラムの実 | オーバーヒート | 虫のさざめき | 目覚めるパワー地面 | 蝶の舞 | 炎の体 |
BW2で最初に使用したカバドリ。相性補完を意識した構築でサイクルを回す戦い方に限界を感じたため、自ら展開することで勝ち筋を作る構築としてカバドリを使用することを決めました。カバルドンがゴツメ+怠けるだったりラティオスが眼鏡寝言だったりする辺りこの頃はまだまだ受けの思考が強かったように思います。カバドリ自体はBW1時代も使ったことはありましたが、慣れるまではドリュウズをなかなか選出出来ませんでした。しかし、使っているうちにカバドリラティの基本選出の強さを認識しドリュウズの選出機会も増え、それによりカバルドンをより起点作りに特化した型へと変更していきました。
使用時期:2012年9月〜11月頃
ポケモンセンターカップオンライン最終レート1705(カバルドンはゴツゴツメット→オボンの実、怠ける→欠伸で使用)
■脱出雨 http://d.hatena.ne.jp/sub_pkmn/20121214/1355485866
ポケモン | 持ち物 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|
ニョロトノ | 脱出ボタン | 熱湯 | 冷凍ビーム | アンコール | 滅びの歌 | 雨降らし |
キングドラ | 拘り眼鏡 | 波乗り | 流星群 | 竜の波動 | 寝言 | すいすい |
ガブリアス | 気合の襷 | 地震 | 流星群 | 火炎放射 | ステルスロック | 鮫肌 |
ハッサム | 拘り鉢巻き | 蜻蛉返り | バレットパンチ | 電光石火 | 馬鹿力 | テクニシャン |
パルシェン | 拘りスカーフ | 氷柱針 | ロックブラスト | シェルブレード | 氷の礫 | スキルリンク |
キノガッサ | 毒々玉 | 種マシンガン | 気合パンチ | 身代わり | キノコの胞子 | ポイズンヒール |
雨パをあまり使ったことが無かったので一度組んでみようと思い組んだ脱出雨。雨下においてキングドラの性能を最も引き出せるのは眼鏡であると考え、眼鏡キングドラと相性の良い脱出ボタンニョロトノと組み合わせ、雨へのメタに対し初手から奇襲を仕掛けるスカーフパルシェンを採用しました。
パルシェントノグドラが一つの基本選出としてありますが、この時期にはスカーフパルシェン入りの雨への認識はかなり広まっていたように思います。ガブリアスの型がイマイチ噛み合っていなかったり、雨ミラーに非常に弱いなど課題は多くありました。
この構築自体はそこまで長い期間使っていたわけでもないのですが、この時期は天候パーティでもまだまだ受けの思考が強く残っていました。
使用時期:2012年12月
■カバドリver.1 http://d.hatena.ne.jp/sub_pkmn/20121222/1356194679
ポケモン | 持ち物 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|
カバルドン | オボンの実 | 地震 | ステルスロック | 欠伸 | 吹き飛ばし | 砂起こし |
ドリュウズ | 地面のジュエル | 地震 | 岩雪崩 | アイアンヘッド | 剣の舞 | 砂掻き |
ラティオス | ドラゴンジュエル | 流星群 | 目覚めるパワー炎 | 身代わり | 瞑想 | 浮遊 |
ハッサム | オッカの実 | 蜻蛉返り | バレットパンチ | 羽休め | 剣の舞 | テクニシャン |
キノガッサ | 毒々玉 | マッハパンチ | 気合パンチ | 身代わり | キノコの胞子 | ポイズンヒール |
スイクン | 水のジュエル | ハイドロポンプ | 冷凍ビーム | 神速 | ミラーコート | プレッシャー |
カバドリにおける対キノガッサはこれまでラティオスの寝言やラムウルガモスで対処する形をとっていましたが、ラティオスに瞑想身代わりを採用することでキノガッサ入りに対してもカバドリラティの基本選出が出来るようになりました。またラティオスで低火力特殊を起点に全抜きを狙う動きも可能になったことでより多くの相手にカバドリラティの基本選出ができるようになりました。ハッサムの枠にメタグロスを採用したり、スイクンやキノガッサをウルガモスに変更したりといろいろ試行錯誤しましたが最終的に最も一般的な6体の並びに落ち着きました。
この頃はカバドリの数が特に多くミラーが頻発していたこともありキノガッサやスイクンは相手のカバドリを強く意識した構成になっています。
この辺りから、受けを主体とするものから自ら展開して先に相手を崩していくという風に思考が変化していったように思います。この構築での選出は大半が初手カバルドンからのカバドリラティの基本選出であったことからも、相手に合わせていくのではなく自ら展開する動きを重視していることがうかがえます。
使用時期:2012年11月〜2013年2月頃
突発大会優勝3回、準優勝1回、チーム戦優勝(個人成績:3勝3敗)
第7回キツネの社mf予選5勝3敗(オフ終了後ハッサムは剣の舞→寝言に変更)
■ポリ2ブシン軸トリパ http://d.hatena.ne.jp/sub_pkmn/20130301/1362151547
ポケモン | 持ち物 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|
ポリゴン2 | 進化の輝石 | 冷凍ビーム | 10万ボルト | 目覚めるパワー格闘 | トリックルーム | ダウンロード |
ローブシン | 命の珠 | マッハパンチ | アームハンマー | 冷凍パンチ | 雷パンチ | 力ずく |
ガブリアス | 気合の襷 | 逆鱗 | 地震 | 火炎放射 | 剣の舞 | 鮫肌 |
ウルガモス | ラムの実 | オーバーヒート | 虫のさざめき | 目覚めるパワー氷 | 蝶の舞 | 炎の体 |
ブルンゲル | 拘り眼鏡 | 潮吹き | 波乗り | シャドーボール | ギガドレイン | 貯水 |
ボルトロス | オボンの実 | 10万ボルト | 目覚めるパワー氷 | 身代わり | 悪巧み | 蓄電 |
カバドリを使っていてトリルポリゴン2+ローブシンが非常に辛いと感じたので自分で使ってみようと思い組んだ構築。ポリゴン2の単体性能が非常に高い点が魅力的でしたが、キノガッサを強く呼びそれに対してカバドリと異なりどうしても受け身になってしまうことが欠点でした。
この構築自体は目立った戦績は残せませんでしたが、単体での攻撃性能を重視し構築全体でのパワーを高めつつ、キノガッサ等に対し専用の対策を用意するのではなく構築全体で隙を見せないようにすることが構築を組む際には重要なのではないかという考えに至りました。この構築ではそれが出来なかったため失敗したように思いますが、この考え方自体はこの後の構築を組む基盤となっているように思います。
使用時期:2013年3月頃
■バンドリ http://d.hatena.ne.jp/sub_pkmn/20130317/1363508069
ver. 1.1→ http://d.hatena.ne.jp/sub_pkmn/20130406/1365263946
ver. 2→ http://d.hatena.ne.jp/sub_pkmn/20130825/1377424921
ポケモン | 持ち物 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|
バンギラス | 拘り鉢巻き | ストーンエッジ | 噛み砕く | 追い討ち | 馬鹿力 | 砂起こし |
ドリュウズ | 風船 | 地震 | 岩雪崩 | アイアンヘッド | 剣の舞 | 砂掻き |
ラティオス | 拘り眼鏡 | 流星群 | 竜の波動 | 波乗り | トリック | 浮遊 |
ウルガモス | ラムの実 | 大文字 | ギガドレイン | 目覚めるパワー氷 | 蝶の舞 | 炎の体 |
パルシェン | 命の珠 | 氷柱針 | ロックブラスト | 氷の礫 | 殻を破る | スキルリンク |
キノガッサ | 毒々玉 | マッハパンチ | 気合パンチ | 身代わり | キノコの胞子 | ポイズンヒール |
バンギラスは基本的にラティオス等に対し後出しすることが多く、またバンギラスが苦手をする格闘等に対してはそれらに耐性のあるポケモンを後出しする立ち回りが多いことからバンギラス入りの構築は受け身になりがちだと思っていたため使用を敬遠していましたが、やはり一度は自分で使った方が良いと思いバンギラスから構築を組みました。バンギラス+ドリュウズの組み合わせに加え、この2体が呼ぶ相手に対しラティオスから展開する裏選出により対応できるようにしました。
どのポケモンも高い攻撃性能を持っており、ラティオスのトリックから展開し積み技をメインに全抜きを狙うという分かりやすい勝ち筋を持っており非常に扱いやすい構築になっています。自分から先に展開すること、先制で相手を倒すようにすることで被弾回数を抑えるといったことを強く意識しています。
トリルローブシンに何も出来ない等いろいろと欠陥のある構築ですが、上記の通り勝ち筋が非常に明確で扱いやすく個人的にお気に入りの構築の一つなので、構築が無くて困ったときはこれを使うという感じで、少しずつ構成を変更しながらずっと使用してきました。
使用時期:2013年3月〜
突発大会優勝1回、準優勝1回
第1回あめおふ!予選3勝6敗
■ボルトガブ http://d.hatena.ne.jp/sub_pkmn/20130519/1368945917
ポケモン | 持ち物 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|
ボルトロス | 電気のジュエル | 10万ボルト | 目覚めるパワー氷 | 挑発 | 電磁波 | 悪戯心 |
ガブリアス | ドラゴンジュエル | 逆鱗 | 地震 | 身代わり | 剣の舞 | 砂隠れ |
ウルガモス | オボンの実 | 大文字 | 虫のさざめき | 目覚めるパワー氷 | 蝶の舞 | 炎の体 |
ブルンゲル | 水のジュエル | 潮吹き | 波乗り | シャドーボール | トリックルーム | 貯水 |
パルシェン | 命の珠 | 氷柱針 | ロックブラスト | 氷の礫 | 殻を破る | スキルリンク |
キノガッサ | 気合の襷 | 種マシンガン | マッハパンチ | ローキック | ストーンエッジ | テクニシャン |
ボルトガブの並びの所謂「逆電磁砂」を使ってみようと思い組んだ構築。初手ボルトロスの挑発により相手の展開を妨害しながら、ボルトロスが呼ぶ相手を後続で起点にする動きを意識して組んでいます。電磁波やローキックによる相手のSダウン、積み技によるS上昇、トリックルームによるS逆転と、複数の素早さ操作ギミックを組み込むことで様々な相手に対し有利に展開できるようになっています。
この構築では相手の展開を妨害しつつ自分の展開をすること、キノガッサに対し隙を見せにくい並びにすることで構築全体のパワーと汎用性を維持するように意識しています。
構成を見れば分かる通り、相手のキノガッサやパルシェンの起点になってしまうとそのまま負けに繋がる構成になっていますが、これは対策を切っているわけではなく、自分の勝ち筋を押しつけるために個々の性能を最大限に引き出せる構成にした上で、あらかじめ負け筋を把握しておくことで、負け筋を引かないよう慎重な選出・立ち回りをするように心がけたためです。構築段階では100%完璧な対策をするよりも、あえて弱い部分を作っておき、苦手な相手に対し詰まないように意識して立ち回る方が構築全体のパワーの維持に繋がり、選出や立ち回りを考えやすくなるため全体の勝率は上がるのではないかと考えました。
この考え方は自分が現在構築を組む上で常に意識していることで、例えばキノガッサに対しては構築全体で嵌められないようにする、破ったパルシェンを受け切るのではなく如何に破らせないか、破られた後に先制技等で縛り返す手段を持っているか、といったことを意識しています。
使用時期:2013年4月〜5月頃
突発大会準優勝1回
第9回キツネの社mf予選4勝4敗
■カバドリver.2 http://d.hatena.ne.jp/sub_pkmn/20130630/1372597964
ポケモン | 持ち物 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|
カバルドン | 気合の襷 | 地震 | ステルスロック | 欠伸 | 吹き飛ばし | 砂起こし |
ドリュウズ | 命の珠 | 地震 | 岩雪崩 | 身代わり | 剣の舞 | 砂掻き |
ラティオス | 拘り眼鏡 | 流星群 | 竜の波動 | トリック | リフレクター | 浮遊 |
ハッサム | 拘り鉢巻き | 蜻蛉返り | バレットパンチ | ダブルアタック | 寝言 | テクニシャン |
ウルガモス | 虫のジュエル | 大文字 | 虫のさざめき | 目覚めるパワー氷 | 蝶の舞 | 炎の体 |
スイクン | カゴの実 | ハイドロポンプ | 冷凍ビーム | 瞑想 | 眠る | プレッシャー |
カバドリをもう一度使ってみたいと思っていた時にHB襷カバルドンの存在を知り、そこから組み始めたカバドリです。カバルドンを襷で採用したことで雨に対してもカバルドンを初手に出すことが可能になり、それによりラティオスも最も性能を引き出せる眼鏡で採用でき、またこの2体による起点作り性能の高さから珠身代わりドリュウズが採用できたように、カバドリラティの本来の性能を最大限に引き出す形で採用することができました。残りの3体に関してもカバルドンやラティオスの起点作りから展開できるようになっています。
ラティオスがバンギラスやハッサムといった物理ポケモンを明確に呼ぶためトリックから相手の行動を縛りつつリフレクターで後続の起点を作る動きが可能になり、そのためドリュウズがヨプの実を持つ必要性が薄くなったことで決定力を伸ばせる命の珠で採用しています。
強化アイテムを多く採用し構築全体で非常に前のめりな形となっており、先に展開して相手を崩すことを強く意識しています。カバルドンをHB襷で採用したことで初手に非常に出しやすくなったため、ラティオスやドリュウズの2体の攻撃性能を伸ばしながらも基本選出をしやすくなっています。一方、それぞれの攻撃性能を伸ばした分キノガッサ等への耐性が低下しているため、非常に慎重な立ち回りが要求される構築となっています。
この辺りになると、自分から展開することに加え、それぞれのポケモンを単体性能が高くなるように、数値が高くなる構成で採用する傾向がかなり強くなっているように思います。これは相手に合わせて対応することには限界があり、それよりは自分の勝ち筋をより多くの相手に押し付ける、言い換えれば勝てる相手には確実に、不安な相手にはゴリ押しで勝てるようにした方が良いと考えた結果ということになります。
使用時期:2013年6月頃
突発大会準優勝1回
第1回関西シングルFESTA予選4勝4敗
ポケモン | 持ち物 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|
カバルドン | 気合の襷 | 地震 | ステルスロック | 欠伸 | 吹き飛ばし | 砂起こし |
ドリュウズ | 風船 | 地震 | 岩雪崩 | アイアンヘッド | 剣の舞 | 砂掻き |
ラティオス | 拘り眼鏡 | 流星群 | 電磁波 | リフレクター | トリック | 浮遊 |
バンギラス | 拘りスカーフ | ストーンエッジ | 追い討ち | 馬鹿力 | 電磁波 | 砂起こし |
グライオン | 毒々玉 | 翼で撃つ | 地震 | 身代わり | 守る | ポイズンヒール |
スイクン | カゴの実 | ハイドロポンプ | 冷凍ビーム | 瞑想 | 眠る | プレッシャー |
カバドリが苦手とするノオースタン等にバンギグライが強く、バンギグライが苦手とするボルトガブやウルガモスに対しカバドリが強気に動けるところからこの2つを組み合わせた構築。基本的にはカバドリラティを軸としており、従来のカバドリが苦手としていたノオースタンのような構築に対しバンギラスを軸に展開する形となっており、天候要因が2体いることから天候維持もしやすくなっています。また2種類の強力な勝ちパターンを持っているため相手に対し強力に選出圧力を掛けることができます。
ただ水が一貫し過ぎているなど欠陥が多く、自分のバンギグライへの理解不足もあり完全な失敗作でした。
バンギグライはBW1時代に受けループを使っていた際に使用していて、その時の選出がほとんどバンギグライ@1のような形だったのですが、やはりカバドリと組み合わせるのは2つの構築の性質が違いすぎて無理があったように思いました。
これ以外にもバンギグライを軸とした構築はいろいろ考えていたのですが、パルシェン入りの構築に対して、バンギグライの残り1枠で対処するか、あるいはグライオンを選出せずに裏選出で対処するのかを考えた際、受けに回ることが苦手な自分は何度考えても後者でしか納得のいく回答を得られず、そうなるとグライオンを選出したい相手に対してもパルシェンが同居している場合はグライオンを選出できなくなってしまうと考え結局バンギグライを組むことはできませんでした。
バンギグライに限らず、自分は相手を嵌めて勝つ戦術の構築はどうしても上手く扱うことが出来ないので、基本的に先手を取って殴って勝つような構築ばかりになってしまっています。ただこのような普段とは性質の異なる構築に挑戦することで、自分が扱うのが得意なものと苦手なものを知ることで自分が構築を組む際の指針のようなものは作れたように思いました。
使用時期:2013年7月頃
ポケモン | 持ち物 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|
ニョロトノ | 脱出ボタン | ハイドロポンプ | 瓦割り | アンコール | 滅びの歌 | 雨降らし |
キングドラ | 拘り眼鏡 | 波乗り | ハイドロポンプ | 流星群 | 竜の波動 | すいすい |
ボルトロス | 拘りスカーフ | 雷 | 目覚めるパワー氷 | 蜻蛉返り | ボルトチェンジ | 蓄電 |
ナットレイ | オボンの実 | ジャイロボール | パワーウィップ | 大爆発 | 寝言 | 鉄の棘 |
ガブリアス | 気合の襷 | 逆鱗 | 地震 | 火炎放射 | 剣の舞 | 鮫肌 |
トルネロス | 飛行のジュエル | アクロバット | 馬鹿力 | 追い風 | 挑発 | 悪戯心 |
カバドリ以外の構築を使いたいと思っていて、まず考えたのが以前一度組んで上手くいかなかった雨パでした。カバドリ等を使ってきた経験から、基本選出を強力なものにし、かつ幅広い相手に選出できるようにすることが重要であると考え、眼鏡キングドラとスカーフ霊獣ボルトロスの2体をエースとし、この2体を脱出ボタンニョロトノをクッションにしつつ動かすことをコンセプトに組みました。
以前はキングドラに気休め程度の催眠対策として寝言を採用していましたが、やはり拘り寝言の安定感の無さに加え、一撃必殺に近い感覚で撃てるハイドロポンプと命中安定技で押し切る波乗りの両立が高火力でのゴリ押しという雨の強さを引き出せると考えました。
対キノガッサにおいても、ナットレイに寝言と大爆発を仕込むことでトノグドラナットという雨のもう一つの基本選出を崩さずに対抗できるようになっています。
ニョロトノのハイドロポンプの採用理由についてですが、これは脱出ニョロトノは攻撃の試行回数を稼げるポケモンではないと考えたためです。基本的に脱出ニョロトノは相手の攻撃技に後出しするため攻撃技を撃つ機会は少なく、3割の追加効果を引かなければ全く負担にならない熱湯よりは、少ない攻撃機会に相手にしっかり負担を掛けることを優先しました。配分についてですが、脱出ニョロトノを対カバドリに対して出す場合を考えると、個人的にニョロトノはステルスロック+C182眼鏡流星群を最低でも耐える必要があると考えています。
残りの2枠に関しては単体性能の高い襷ガブリアスを採用し、またトルネガブというもう一つの強力な並びを作っていますが、この2体はもっと検討するべきだったかもしれません。
一見するとキノガッサやユキノオーに無力なように見えるかもしれませんが、構築全体の形を出来る限り歪ませないよう、選出パターンを崩されないようにしながら対処できるようになっています。やはり苦手な相手に対しても専用の対策を用意するのではなく、全体の構成を極力歪ませないようにしつつ勝ち筋を残すという考えが重要なのではないかと思いました。
レートではそこそこ勝てた構築ですが、やはり大会等になると雨に対するメタが厳しく思うようには勝てませんでした。
使用時期:2013年8月頃
■ライコウトルネガブ
ポケモン | 持ち物 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|
ライコウ | 光の粘土 | 10万ボルト | 吠える | リフレクター | 光の壁 | プレッシャー |
トルネロス | 飛行のジュエル | アクロバット | 馬鹿力 | 追い風 | 挑発 | 悪戯心 |
ガブリアス | 拘り鉢巻 | 逆鱗 | 地震 | ダブルチョップ | 寝言 | 鮫肌 |
ローブシン | 火炎玉 | ドレインパンチ | マッハパンチ | 空元気 | ビルドアップ | 根性 |
スイクン | イバンの実 | ハイドロポンプ | 冷凍ビーム | 瞑想 | 追い風 | プレッシャー |
ウルガモス | 虫のジュエル | 大文字 | 虫のさざめき | 目覚めるパワー氷 | 蝶の舞 | 炎の体 |
数値の高さを活かして殴って勝つというコンセプトで組んだ構築。ライコウの壁とトルネロス・スイクンの追い風により鉢巻ガブリアスの数値の高さを最大限に引き出すことを考えて組みました。
ただ実際は壁や追い風のターン数を上手く稼がれたり、展開速度の遅さゆえに先に展開されて崩される場面が目立ち上手く扱えませんでした。壁によって数値を伸ばし、積むだけでなく打ち合いの補助も可能な点は強力ですが、やはり相手の展開を妨害する手段に欠けるため、どうしても後手に回ることが多かったように思いました。このことに加え、受けループの突破手段が無いという欠陥もあり全く勝てなかったのですが、この反省から、素早く展開し相手にペースを握らせないことが重要であると考えました。
自分は受け主体の構築を扱うのが非常に苦手で、後手に回ると急所や追加効果、想定外の技構成の相手に崩される等とにかく良いことがなかったので、この構築では出来ていませんがとにかく相手より先に展開する動きを強く意識しています。
非常に極端な話になりますが、ポケモンのシングルバトルがターン制の1対1のゲームである以上、一度も相手に行動させることなく勝つことが理想だと思っています。そのため交代したり壁やステルスロック等の相手の行動を制限できない技を使用することはそれだけ相手に隙を見せることになるため、その1ターンを使って攻撃し少しでも相手の体力を削った方が有利なのではないかとさえ最近は思っています。もちろんこれは本当に極端な例なので、実際には交代、壁、ステルスロック等を上手く扱えばいくらでも有利な状況は作り出せますし、それが勝敗を分ける場面は多々あります。ただ高火力技が飛び交う現状、1ターン1ターンを如何に無駄無く有効に扱うかはよく考える必要があると思いました。
そのような点から見ると、やはりこの構築は壁や追い風を有効利用する立ち回りができなかったのが勝てない原因だったように思いました。
使用時期:2013年8月頃
■エルフガブ http://d.hatena.ne.jp/sub_pkmn/20130901/1378039699
ポケモン | 持ち物 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|
エルフーン | 脱出ボタン | 蜻蛉返り | 追い風 | 光の壁 | アンコール | 悪戯心 |
ガブリアス | 拘り鉢巻き | 逆鱗 | 地震 | ダブルチョップ | 寝言 | 鮫肌 |
ローブシン | 黒帯 | ドレインパンチ | マッハパンチ | 冷凍パンチ | ビルドアップ | 鉄の拳 |
ウルガモス | 虫のジュエル | オーバーヒート | 虫のさざめき | 目覚めるパワー地面 | 蝶の舞 | 炎の体 |
ボルトロス | オボンの実 | 10万ボルト | 目覚めるパワー氷 | 気合玉 | 悪巧み | 蓄電 |
パルシェン | 命の珠 | 氷柱針 | ロックブラスト | 氷の礫 | 殻を破る | スキルリンク |
ライコウトルネガブの反省点から、より速い展開速度を求めた結果、脱出ボタンエルフーンが非常に効率良く後続をサポートできることからエルフガブを組みました。エルフーンは初手から追い風や光の壁によるサポートだけでなく脱出した後に後ろから出してアンコールにより起点を回避できるため高火力技を撃ちやすくなりました。脱出ボタンにより壁や追い風のターンを無駄にすることなく展開できるため相手に隙を見せにくくなっています。
残りのポケモンも、壁や追い風のターンを極力無駄にしないよう、積み技を主体としながらも瞬間火力を出来る限り伸ばしています。またサポート役をエルフーンに一任することで残りの枠にある程度の余裕が生まれたため、対受けループとして霊獣ボルトロスを採用することもできました。一方、エルフーンを腐らせる選出をされた場合は実質2体3で戦うことになるため、エルフーンが出せない場合のサポート役をもう1体採用するかどうか、その場合はエルフーン以外の5体のうちどれを外すかなど、まだまだ課題はあるように思います。
この頃になると構築の組み方・考え方もかなり前のめりになっていて、如何に相手に隙を見せずに自分の展開を作るかということを強く意識しています。初手に出すポケモンや選出パターンもほぼ固定されていて、そのことからも自分から展開する動きを重視していることがうかがえます。
使用時期:2013年8月〜9月
第1回激安オフ予選4勝2敗決勝トーナメント1回戦敗退
自分がBW2を通して使用してきた構築は以上になります。
他にもネタに近いものや、構想段階で没になった構築等も多くありますが、ここではある程度使い込んだもの、大会・オフ等で使用したものを抜粋しています。
BW2初期のころはまだまだ受けの思考が強く、カバドリ等を見ても後出しから処理する形が多く見られますが、終盤に近付くにつれ構築はより素早く自分から展開する形に変化し、考え方も苦手な相手を後出しから処理するサイクル意識の考えから、常に相手に対し詰まないようにしつつ有利対面を作った際のアドバンテージを握ったまま勝ちを狙うという形に変化していったように思います。特に最後の構築はその傾向が強く見られると思います。
シングルバトルにおいて常に意識しなければならないとされる対キノガッサについても、初期の頃はラムウルガモス等を後出しする形を多く取っていましたが、次第に構築全体でキノガッサに対し隙を見せないことでどこからでもキノガッサを処理し勝ち筋を残せるという形に変化していきました。
これはあくまで個人的な考えになりますが、自分は特定の相手に対し専用の対策を用意することは構築全体のパワーを落とすことで他の相手への勝率を下げることに繋がる、逆に言うと専用の対策を用いることなく勝てれば構築内で特定のポケモンや技、持ち物が腐ることが少なくなり、そのポケモンの性能を最大限に引き出せるために勝てる可能性がある相手が増えたり、想定外の相手にもゴリ押しが利くようになると考えています。
具体例を挙げるとウルガモスの持ち物でしょうか。ラムの実はキノガッサやボルトロスに対する保険となりますが、これらの相手が出てこなかったり状態異常技を撃たれなかった場合は完全に腐ることになる一方、虫のジュエルであれば虫のさざめきを撃つ場合はほぼ確実に発動し、それによりバンギラス等倒せる範囲が大きく変わってきます。もちろんこの2つは活用する場面が異なるため単純に比較できるものではありませんが、ラムの実を持たせずにキノガッサに勝てるようになればジュエルによりバンギラスまで倒せるようになるという感じで、そのポケモンが勝てる範囲を更に広げることになります。
当然ですがこれはあくまで考え方の一つであり、構築段階での考え方や立ち回り等人によって変わってくる部分ですし、今後自分の中で変化していく可能性も十分にあります。
XY発売後は環境が大きく変わるため今の考え方がどこまで通用するかは分かりませんが、BW2環境でいろいろと試行錯誤し、失敗を重ねながら少しずつ自分の考えを確立してきた経験は少なからず活きてくると思っているので、環境が変化してもそれに対応できるよう柔軟な考え方で臨みたいと思います。
構築に特に真新しい要素はなくプレイングも上手いとは言えない自分ですが、5世代環境では様々な戦術に触れて楽しくポケモンをプレイできたと思いますし、こうしてブログを書くことで自分なりにいろいろと考えることができたと思います。本当はもっといろいろな構築に手を出したかったのでそれだけが心残りではありますが…。
次は第10回キツネの社mfに参加する予定です。おそらく第5世代で参加するオフはこれが最後になると思うので楽しいオフになれば良いと思います。
長くなりましたが、今回は以上になります。ここまで読んでいただきありがとうございました。