第29回シングル厨のつどいオフ使用構築〜ガブガルーラ〜
ポケモン | 持ち物 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 特性 |
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ボルトロス | 気合の襷 | 10万ボルト | 目覚めるパワー氷 | 電磁波 | 挑発 | 悪戯心 |
ガブリアス | 拘りスカーフ | 逆鱗 | 地震 | ストーンエッジ | 炎の牙 | 鮫肌 |
ガルーラ | ガルーラナイト | 猫騙し | 捨て身タックル | 地球投げ | 噛み砕く | 肝っ玉 |
ゲンガー | ゲンガナイト | 祟り目 | 鬼火 | 道連れ | 挑発 | 浮遊 |
ハッサム | ラムの実 | バレットパンチ | はたき落とす | 燕返し | 剣の舞 | テクニシャン |
スイクン | ゴツゴツメット | 熱湯 | 凍える風 | ミラーコート | 毒々 | プレッシャー |
【概要】
第29回シングル厨のつどいオフで使用した構築。結果は4勝4敗で予選落ち。
拘りスカーフガブリアスを軸に、ガブリアスの一貫を作るためにガルーラやスイクンで削りを入れられるようにした。ガブリアスが選出し辛い並びに対し高火力で上からの打点が持てるポケモンとしてハッサムを採用。またガブリアスガルーラで削りきることが出来ない相手を逃がさず処理するためにメガゲンガーを採用した。更に相手に先に展開されるのを防ぐために電磁波挑発でサポートが可能で自身も高打点が持てる化身ボルトロスを採用。
6体の並び自体は珍しいものではないが、この6体が一般的に苦手とする相手に対するメタ要素を仕込んで勝ち筋を作れるようにした。
【個別解説】
■ボルトロス(化身)
【持ち物】気合の襷
【技構成】10万ボルト/目覚めるパワー氷/電磁波/挑発
【特性】悪戯心
【性格】臆病
【実数値】155-*-90-177-100-179
相手を削りながら挑発で展開を妨害し、電磁波により味方が先制できる機会を増やす電磁波挑発搭載の化身ボルトロス。
技構成は、メインとなる10万ボルトと電気との補完に優れ霊獣ボルトロスやランドロス、ガブリアスを削れる目覚めるパワー氷、上記の通り相手の展開を妨害しつつ味方をサポートする電磁波挑発とした。ただ、構築全体でバシャーモが非常に重く、現状ボルトロスで電磁波を入れガブリアスやガルーラで先制できるようにするか、スイクンやガブリアスを上手く対面させる立ち回りをする必要があるため、目覚めるパワーを飛行にすることでメガバシャーモに対する削りを入れた方が良いと感じた。155-100-100メガバシャーモに対しては目覚めるパワー飛行とハッサムのバレットパンチで高乱数で落とすことができるため、選出の幅を増やす意味でも目覚めるパワー飛行の方が良かった。またボルトチェンジがあれば立ち回りが楽になると思う場面もあったため、このボルトロスの枠は再検討する余地がある。
確実に1回の行動が補償することで削りと起点阻止を行うために持ち物は気合の襷。気合の襷を持っているため配分は少しでも相手を多く削るために臆病CS。
選出する機会が少なく選出しても勝ちに繋がる動きが出来る場面があまり見られなかったため、変えるとすればまずこの枠ではあるが、面倒な相手を挑発電磁波で止めることができ安易に外したくはないため難しいところ。
■ガブリアス
【持ち物】拘りスカーフ
【技構成】逆鱗/地震/ストーンエッジ/炎の牙
【特性】鮫肌
【性格】陽気
【実数値】183-182-116-*-105-169
広い範囲に打点が持て多くの相手に先制できる拘りスカーフガブリアス。メガゲンガーで面倒な相手を処理したり、ガルーラやスイクンの削りから一貫を作って抜いていく。この構築の軸でありエース。
技構成は、高火力・命中安定でメイン技となる逆鱗と地震、ファイアローやボルトロスを倒すためにストーンエッジ、構築全体でハッサムやナットレイへの打点が不足しているため炎の牙。ドラゴン技を撃ちたいが逆鱗で固定されたくない場合に撃てるドラゴンダイブやドラゴンクロー、薄い催眠対策となる寝言も候補だが、上記4つのどの技も切れなかった。
リザードンやウルガモス、場合によってはスカーフガブリアスミラーに勝たなければならないため陽気最速。
ガルーラやスイクンの削りと噛み合うことが多く、初速の速いポケモンで削りきる動きは安定感があり、上から殴ることの重要性を再確認できた。相手を削り、ガブリアスが一貫しかつガブリアスが縛られていない状況を作ることを心掛け立ち回る。
■ガルーラ
【持ち物】ガルーラナイト
【技構成】猫騙し/捨て身タックル/地球投げ/噛み砕く
【特性】肝っ玉→親子愛
【性格】陽気
【実数値】181-147-100-*-100-156(メガ進化後:181-177-120-*-120-167)
ガルーラ本来の攻撃性能を最大限に発揮できる猫騙し+捨て身タックルに、これを補助する技として地球投げを採用。基本的には猫騙し+捨て身タックルの火力を活かして打ち合い、受けに来る相手を相性を無視して地球投げで強引に削る、鬼火やリフレクターを見てから地球投げに切り替えるといった動きが可能。ガルーラ単体での性能を維持しながらも地球投げの削りによりガブリアスの圏内に入れる立ち回りもしやすくなった。最後の枠には、相手のパーティにゲンガー等ゴーストタイプがいるだけでガルーラの選出をためらうことを避けるために噛み砕く。メガハッサムにやや薄い構築のため炎のパンチが欲しいと感じることはあったが、ガブリアスとの同時選出を考えるとこの4つが最も立ち回りやすいと考えた。
配分はより多くの相手に先制で圧力をかけることが出来るよう陽気AS。ガルーラは数が多い上に持ち物が固定されているため、ミラーでも選出できるかどうかは重要であると考えた。地球投げによる削りもあり、陽気で火力が足りないと感じる場面は無かった。
■ゲンガー
【持ち物】ゲンガナイト
【技構成】祟り目/鬼火/道連れ/挑発
【特性】浮遊→影踏み
【性格】臆病
【実数値】135-*-81-182-95-178(メガ進化後:135-*-101-222-115-200)
面倒な相手に対し1対1交換をすることでスカーフガブリアスの一貫を作るメガゲンガーだが、技構成は構築全体で苦手な相手へのメタを意識したものとなっている。
鬼火と祟り目は、主にクレセリア+クチートのようなクレセリアを絡めたトリックルーム展開に対するメタとしている。対クレセリアクチートの並びを例に具体的な立ち回りを挙げると、相手のクチートとの対面でメガ進化しながら鬼火を撃つことで、相手が居座ってきた場合ははたき落とすを耐えながらそのまま道連れ連打で突破でき、メガ進化のタイミングでクレセリアを出された場合は火傷の定数ダメージ+状態異常祟り目でクレセリアを確定で落とせるためトリックルーム展開をされることなくクレセリアを突破し後続を処理できる。残りの技は確実に1対1交換をするための道連れと、道連れとの相性が良く相手の展開を妨害できる挑発。攻撃技が祟り目のみであるためポリゴン2やガルーラ、バンギラス等がいる相手に対しては選出するかどうかを良く考え慎重に扱う必要がある。
配分に関しては、個人的にメガゲンガーは1対1交換+αが求められるポケモンだと考えているため相手に最も負担を掛けることができる臆病CSだが、鬼火を撒く動きがより安定するよう耐久に配分することも一考。その場合、227-150クレセリアを火傷の定数ダメージ+状態異常祟り目で倒すためにはC202が最低ラインとなる。
■ハッサム
【持ち物】ラムの実
【技構成】バレットパンチ/はたき落とす/燕返し/剣の舞
【特性】テクニシャン
【性格】意地っ張り
【実数値】159-200-120-*-100-104
- H:16n-1
- S:準速50族+2
拘っているハッサムが動きづらいと感じたこと、構築全体で催眠対策が薄く、カバルドン・ラグラージの欠伸からの展開や重力催眠構築が厳しかったため、これらに対し初手から剣の舞を積んで崩せるラムの実持ちのハッサムを採用した。
カバルドン、ラグラージ入りに対しては、初手で剣の舞を積み、吠えてくるターンにはたき落とすを撃つ。欠伸ループに入ったところでラムの実を盾に再度積んで処理しに行く。
重力催眠に対しては初手ヤミラミに対し剣の舞→鬼火・威張るをラムで回復→バレットパンチといった流れで後続まで負担を掛けていく。
技構成は、メイン技兼先制技のバレットパンチ、カバルドンやクレセリア、ギルガルド等への打点としてはたき落とす、フシギバナやヘラクロス、キノガッサへの打点となり小さくなる系統に対応可能な燕返し、決定力を伸ばせる剣の舞の4つ。はたき落とすの枠は、剣の舞を積めばカバルドンやラグラージをオボンの実を発動させずに2発で倒せる虫食いも候補だが、構築全体で打点が不足気味のギルガルドへの打点となること、進化の輝石やゴツゴツメットをはたき落として裏で処理しやすくするといったことを考慮しはたき落とすを選択した。
配分は(5世代の命の珠ハッサムの流用だが)Aを最大まで伸ばし、Sを準速マリルリやそれを意識したヤミラミなどを抜ける104に設定、残りをHに振るとちょうど16n-1となったが、Hをゴツゴツメット意識の155まで落とし、その分をDに回し命の珠ボルトロスの10万ボルトやCに割いていないメガフシギバナの目覚めるパワー炎のダメージを抑えた方が良かったと感じた。
ガルーラやゲンガーの選出を確認した相手が拘り鉢巻前提の立ち回りをしてくることも多く、そういった相手に対し拘っていないことがメリットになることはあったが、やはり数値の低さが目立つと感じることが多かった。
■スイクン
【持ち物】ゴツゴツメット
【技構成】熱湯/凍える風/ミラーコート/毒々
【特性】プレッシャー
【性格】図太い
【実数値】203-*-151-136-136-113
ガルーラ相手に相打ちが可能なゴツゴツメットスイクン。対ガルーラだけでなく、様々な相手を削ったり1対1交換を狙ったりといった動きが可能。基本的には、特定の相手を倒すというよりも、対面した相手を確実に削り裏の圏内に入れることを考え立ち回る。
技構成は、一致技で追加効果により相手の交代にリスクを負わせる熱湯、ガブリアス等への打点でありSを下げることで打ち合いを有利にする凍える風。凍える風のS下降により熱湯でもガルーラ相手に1対1交換が可能となっている。残りの枠には、打ち合いを補助するために特殊相手に1対1交換可能なミラーコート、打ち合えない高耐久を削る毒々。毒々の枠は起点回避のための吠えるや、物理相手の打ち合いをより有利にするリフレクター等も候補だが、構築全体で高耐久ポケモンの突破手段に欠けるため、確実な削りを入れることが可能な毒々を選択した。
配分は下記参考ブログ[1]のものを使用。ガルーラ相手に相打ちを可能とし、ガブリアス等とも広く打ち合えるようにしている。
ミラーコートにより数的優位を作る、定数ダメージにより裏の一貫を作る動きがスカーフガブリアスと良く噛み合った。「多くの相手を広く浅く見る」ことを意識しているため役割が多く選出率も高いが、単体として見ると瞬間的に負担を掛けることができず起点になりやすいため、常に起点にならない立ち回りを心掛ける必要がある。
【選出】
選出パターンは特に決めていないが、ガブリアスで抜いていけると判断した場合はガルーラガブリアススイクン、ガブリアスが選出出来ない時はハッサム、ガルーラが地球投げでも削れない場合はゲンガーを選出するというような形。基本的にはガブリアスかハッサムのどちらをフィニッシャーに置くかということと、メガ進化枠のどちらを選出するかということを考える。スイクンが広い範囲に削りを入れることが出来る構成になっておりスイクンを補完として選出することが多い。
【オフ結果】
この構築を使用した第29回シングル厨のつどいオフは予選カメックスブロックを4勝4敗で予選落ち。構築段階で非常に厳しい相手と当たったり明らかなプレイングのミスもあったりとまだまだ自分の実力不足であると実感した。
以下に各対戦での選出と勝敗を記載する。
ポケモン | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 合計 |
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ボルトロス | × | × | 2/8 | ||||||
ガブリアス | ○ | × | ○ | 3/8 | |||||
ガルーラ | ○ | ○ | × | 3/8 | |||||
ゲンガー | ○ | ○ | × | × | 4/8 | ||||
ハッサム | ○ | ○ | ○ | × | × | × | 6/8 | ||
スイクン | × | ○ | ○ | × | × | ○ | 6/8 |
(○:選出して勝ち ×:選出して負け 赤字は初手)
多かった選出パターンはスイクンハッサムゲンガー。ガブリアスが選出し辛い相手が多く、それらに対しハッサムで対応する形が多かった。スイクンの先発率が高く、初手でミラーコートで1対1を取ったり、削りを入れて裏の一貫を作る動きを狙うことが多かった。
最後の対戦でメガ進化2体選出をしているが、これはミスではなく、受け主体の構築に対しゲンガーでメガ進化せずに鬼火挑発を撒きガルーラで崩しハッサムで抜いていく立ち回りを考えたため。
詳細な対戦ログは後日別記事にて記載する。
その他大会結果
第126回九尾杯(219人規模スイスドロー形式):5勝2敗で予選抜け 本戦1回戦落ち
49人規模トーナメント形式大会3位
(上記2つの大会ではゲンガーの技構成がシャドーボール/気合玉/道連れ/挑発)
【総括】
周りで削ってスカーフガブリアスで抜いていく戦い方は、数値の高いポケモンで上から殴るために安定感があった。ガルーラやスイクンの対面性能も高く、交代せずに削って裏の一貫を作る動きが出来た。一方で、この6体の並びで多く採用されている蜻蛉返りやボルトチェンジを採用していないこともあり、リカバリーが利かず選出から択の連続となることも多く、非常に慎重な立ち回りが要求される構築となってしまった。相手の交代を読まなければならない場面も多く、全体としては決して安定したパーティとは言えない。
今回は以上となります。読んでくださりありがとうございました。
・参考ブログ
[1]http://d.hatena.ne.jp/tomason191/20140527/1401205600